標高が高い証拠

【陽気な幽霊】シアタークリエ~大阪、福岡公演 大道具

劇作家ノエル・カワードが描いた傑作コメディ、東阪福ツアーも無事終了しました。
僕の中では幽霊を扱ったコメディは大体当たり。再演は是非とも名古屋で!笑
関係者の皆さまありがとうございました!

 

ミュージカル【レ・ミゼラブル】2025全国ツアー公演 大道具/小道具

僕のキャリアの中でも思い入れが深く、当社にとっても創業から毎回関わっている本作品。
2025年の全国ツアーも無事終了しました。
きっと永遠に上演され続ける超大作、未来の後輩たちも大切にしてくれるといいよね。
関係者の皆さま今回もありがとうございました!!

 

日本有数の規模を誇る愛知県芸術劇場と、芸どころ名古屋に唯一残る民間常打ち劇場、御園座。
2つの大きな劇場を拠点に持ち、さらに全国ツアーやイベントにも関わり。

前へ上へと必死で登ってきたつもりではあるんだけど・・・理想とは程遠く、まだまだ目的地は見えず。
毎日のようにブレたり考え直したりと、葛藤につぐ葛藤の日々でございます。
大きい会社が良い会社って訳でもないし、仕事が多いからって順調とは言えないからね。

頂上の見えない、とてつもなく高い山を登り始めた感覚は創業の頃からありました。
いや、当時は山という概念もなく、目の前はただの険しい上り坂、もしくは谷。
ガムシャラに登るだけ、ビビりながらも超えるだけ。景色も眺めずただ進むだけ。

振り返ってみてビックリ、えらい高いところにおるやん・・・こわ。みたいな感じなんですよね。
足滑らせたら終わるぞコレ、みたいな。
登れば登るほど岩肌は尖り、空気は薄く、あっちこっちに屍も見える。

ある登山家がエベレストに挑戦する理由を「そこに山があるから」と言ったのは有名な話。

正確には【because it’s there】直訳すると「なぜならそれがそこにあるから」
いろいろな解釈ができるけど、僕は「理由なんて必要?」と読みます。
アホな質問しなさんな、の方が近いのかな?

生きて帰れるかどうかも分からない、前人未到の地へと向かう男。
「なぜ行くのか?」は「なぜ生きるのか」という答えのない問いにも似ていますね。

いま僕たちが登っているのがどんな山なのか・・・実は僕にも分かりません。
ただ、正しいルートで進んでいることだけは分かる。この猛烈な吹雪は標高が高い証拠ですからね。
苦しいってことは合ってんだよ、この道で。


ちなみにこの言葉を残した有名な登山家、ジョージ・マロリーはエベレスト頂上まであと少しの所で消息を絶ち、その後発見された遺体は現在でも後進への目印としてそこに存在するんだそうです。

ほんで本人が頂上へ辿り着けたのかどうかは不明なんだって。
やっぱりちょっと怖くなってきた。笑