あっとゆう間に6月。
2024年も残り半分になってしまいました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先日、初めてお会いする他県の劇場関係者さんから、こんな話をお聞きしました。
「ミュージカルに強いリアルさんが・・・」
「はいはいまぁ・・・え?」「そんなイメージですか?」
「何処に行っても皆さんそう言いますよ」
いやいや、そりゃ苦手ではないけども・・・強いのか?
思ってもみない当社のイメージ。そうなのか、そんな風に見えるのか。
たしかに某大手ミュージカル制作会社さんが日本で一番発注している「大道具としての法人」は当社なんだそうです。
まぁでもこの業界は個人事業主さんが多いから「会社としては」って事でね。
それでも知名度らしき物が少しはあるという事、しかも「強み」という良い方のイメージなので、事実はどうあれ少なくとも無名ではないのかな?という嬉しさを感じました。
いつの世も、どんな世界でも、強い奴が正しい。
理不尽に聞こえるかもしれませんが、実際のところはジャングルの中だろうが社会生活だろうが同じ。いくら頭が良くても弱ければ食われるし、どれだけ知識や経験があっても無名なら悪名に負ける。
綺麗事がいくら耳ざわり良かろうと、世の中がどこまで進化しようと、結局は基本的に弱肉強食なんですよね。
ミュージカルのお仕事が増えてきた頃、人事権のある偉い人に聞いたことがあるんです。
「どうしてこんな地方の、宿泊費も交通費も余計にかかる当社に発注を続けてくれるんですか?」
東京には人が溢れ、大道具だってたくさん居るのに。
創業の頃の僕たちは無名で弱く、もっと言うなら潰れた会社の売れ残り。
どこに行っても同情され、舐められ。正直ミジメな思いもたくさんしました。
お金が無いから事務所も借りられず、人脈もないから1週間が埋まらず。
露骨に値切られた仕事に全員が全力で向かう日々。
「リアルの社員さんはみんな優しいからね。居てくれるとカンパニーが安定するのよ」
「だから高くついても来て欲しいんだよね」
優しいって?また舐められたよ・・・と、いつもの愛想笑いを作ってから、ふと気づく。
そうか。この人たちは「優しい=弱い」とは思わないのか。
僕たちはミュージカルに強い会社なのかもしれません。
いやそんな気がしてきました。
仕込みはハードだし、転換はシビアだし、出張だらけで社員さん達からは文句ばっか言われるけど。
それでも僕らは日本一ミュージカルに強い会社です。
いつか名実ともにそうなってみせます。
・・・とか言いながら実は歌舞伎や古典の方が得意なんだけどね。
黒子とかめっちゃ似合うのよ?僕。