終わるから、始まる。

唐突ですが……

1年の終わりって、8月でいいと思いません?

「また次の夏まで頑張ろう」って、思わん?僕だけ?

たぶん僕だけですね、はい。

 

でも、毎年本当にそんな気持ちになるんですよね。

夏が終わる。

楽しかったことも、忙しかったことも、しんどかったことも、暑さとともに一旦終わる。

そして、また次の夏に向かって一年が始まる。

それで良くない?おかしいかな?

 

さて、弊社では現在、中途採用の第二クールに入っております。

こうして短い間隔で求人を出していると、

「そんなに人が辞めてるの?」

と思われるかもしれません。

でも、決して離職が特別多いわけではありません。

単純に、仕事が増え続けていること。そしてもう一つ。

人が無理なく育っていける環境が、ようやく整ってきたこと。

これが、求人を続けている大きな理由です。

 

劇場管理業務の人材を育てるには、管理する劇場が必要です。

劇場大道具を育てるにも、常打ち・常駐の劇場が必要です。

当たり前のように聞こえますが、実はこの「育てるための環境」というものが、なかなか作れません。

教える人がいても、教える仕事がなければ経験は積めない。

やる気のある人がいても、失敗しながら覚える場所がなければ育たない。

会社を始めた頃の僕たちにとって、そこがずっとネックになっていたんです。

今では常駐する劇場があり、仕事があり、経験を積める場所があり、そこに若い人達が入ってくる。

そんな光景を舞台の端っこで眺めながら

「15年かけて、やっとここまで来られたんだな」

と思うんです。

 

愛知県芸術劇場で経験を積めば、全国どこの劇場に行っても通用する知識が身につく。

御園座で経験を積めば、どんな現場でも対応できる大道具としての技術が身につく。

これだけ人を育てることに適した環境を持っている会社は、全国的にもそう多くはないはず。

これは、自信を持って言えます。

ウチは、舞台で働く人を育てる場所としては、かなり恵まれています。

……まあ社長なので。これくらいは言わせてください。

 

そして、もう一つ大切にしているのは

「会社に残ってもらうために人を育てる」のではない、ということ。

どこへ行っても通用する人を育てる。

この業界にいる限り、日本中どこへ行っても仕事に困らない。それくらいの知識と技術を身につけてもらう。

その結果として「ここで働き続けたい」と思ってもらえる会社になればいい。

僕はそう思っています。

人を囲い込む会社ではなく、外に出しても恥ずかしくない人を育てる会社。

それが、僕が思う理想の会社像です。

 

面接の席でよく「年齢構成ってどんな感じですか?」と聞かれます。

せっかくなので、改めて調べてみました。

60代 2名
50代 7名
40代 5名
30代 10名
20代 11名

こうして見ると、なかなかバランスがいい。

男性24名、女性13名。
(2026年9月現在)

業務の分担としては、男性は大道具や劇場管理業務。

女性は劇場管理業務を中心に、小道具や演出部など。

ただ、これはあくまで大まかな話です。

実際には、それぞれの得意分野を生かせるよう、かなり流動的な勤務形態になっています。

「男だからこれ」
「女だからこれ」
「若いからこれ」

そんな単純な分け方ではありません。

その人が何が得意なのか。何をやりたいのか。
どこで力を発揮できるのか。

そこを見ながら、仕事をお任せしています。

 

そして最後に、社長について。

将棋とサーフィンとドラゴンズを愛する男。

184センチ80キロ、右投げ右打ち。

酒の席じゃ7割が愚痴で、残り3割は野球の話。

 

……と、まあ。これが当社の全貌でございます。

業務内容も考え方も、少し変わった会社なのかもしれません。

でも、仕事はいたって真面目です。

人を育てることも。現場を守ることも。
会社を続けていくことも。

どれもそんなに簡単ではありません。

創業した頃には、今の会社の姿なんて想像もしていませんでした。

当時から見れば、今の僕たちは十分に幸せ。

でも、この先を見るなら、今のままじゃ足りない。

僕たちはもっとやれる。もっと上に行ける。いや、行かなければ。

この道を選んだことを、正解にしなければ。

 

8月が終われば、僕の中では今年も終わり。

終わるから、また新しいストーリーが始まる。

とりあえず一旦、次の夏まで。

……そんなこと考えてるの、やっぱり僕だけなんでしょうけど。