お恥ずかしながら僕が初めてお芝居で泣かされたのは、「文七元結」という歌舞伎の生世話物(きぜわもの)と呼ばれる人情噺でした。
当時まだ20代前半・・・呑気に観るつもりだったんだけどね。あの例のシーンで一気にブワっと。
「この世は情でできている」
そんな当たり前のことに気づいたのは、実はまだつい最近なんです。
音楽劇「精霊の守り人」稽古場~日生劇場~全国ツアー公演 演出部
日生劇場開場60周年記念 特別公演。僕でも知ってるベストセラー小説の舞台化。
大好評のうちに無事終了しました。
6月の稽古場立ち上げから今月10月までという非常に非常に長いお仕事になりましたが、日生劇場さんの記念公演に関われて大変光栄でございました。
担当さんホントお疲れさまでした!
しかし開場60周年だって。すごいよね。
民間劇場が長く続くという事の難しさや大変さは僕たちも良く知っています。
改めて60周年おめでとうございます!
愛知中学校・高等学校 芸術鑑賞会
上州土産百両首より 「月夜の一文銭」@名古屋市公会堂
今回も当社の企画制作で芸術鑑賞会を開催させていただきました。
現代の若者にも充分すぎるほど刺さる古典人情噺。歌舞伎役者が本気で魅せる「間」と「情」。
一般販売したいくらい濃い公演になりました。
愛知中学校・高等学校の関係者の皆さま、「猿之助とゆかいな仲間たち/通称えんゆか」の皆さま。
スタッフ、プロデューサー陣。全ての関係者の皆さまにお礼申し上げます。
ありがとうございました!
今回も舞台稽古終わりのお酒の席で、市川青虎さん(前・市川弘太郎さん)と長く話し込む機会に恵まれました。
バチバチの広島カープファンの青虎さんとガチガチのドラゴンズファンのわたくし・・・わがチームの酷い今シーズンに同情しながらも何かちょっと上から目線の青虎さんに、その昔強かった頃のエピソードをぶつけてみたり、それをまた同情されたり。
「カープも昔弱かったからわかるよ」だって。
キィィ~くやしい。いやでも楽しかった。
「当時の澤瀉屋は際物扱いでどこの劇場にも見向きもされず、中日劇場が手を上げてくれたのは本当に嬉しかった」
「澤瀉屋の若手中心の公演を、客席の見込みが薄いのに毎年打ってくれた」
「名古屋に恩返しの気持ちは強いんです」
京都での稽古中、三代目・市川猿之助である市川猿翁さんの訃報が届きました。
慌ただしく東京に戻り、また京都に帰って来て稽古に臨む澤瀉屋の皆さん。
気丈に健気に舞台に向かう歌舞伎役者たち。
青虎さんは「今年は全然試合を観れてないんだよ」と仰っていました。
色々と察して言葉が詰まる僕。
「・・・じゃ今年のクライマックスシリーズは僕が代わりにカープ応援しますわ」
約束は守りますよ、ええ。
がんばれカープ。がんばれ澤瀉屋。
よし、ユニフォーム買ってくるわ。