ここんとこのお仕事&大道具という「生業」

みなさんこんにちは。

今年の夏は台風も連発して、寒暖の差が激しいですね。
最近の弊社は夏のピークを乗り切って、来たる怒涛の秋に向けて体力充電、といった所ですかね。
7月末までは本当に忙しく、こりゃ文句の嵐が来るか?なんて思ってましたが…
社員全員が忙しいと「やるしかない」みたいな空気になってくるんですよね。不思議と。
8月、みんなゆっくりできたら弊社的には最高ですな。

では「ここんとこのお仕事」から。

ミュージカル「グレート・ギャッツビー」大千秋楽!!
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5月の中日劇場からスタートしたこの大型ミュージカルも、大阪を経て博多にて大千秋楽を迎えました。
写真はギャッツビーの舞台監督(超売れっ子さん)より、「お世話になりました」ってわざわざロビーまで買いにいって渡してくれた「博多座まんじゅう」。
こういうの、ほんと最高にうれしい。
ただ博多からの帰りに劇場に寄った瞬間に無くなったそうで、僕は一口も頂いておりません。笑

清木場俊介 全国ツアー「REBORN」
ここ数年レギュラーの唄い屋全国ツアーも無事終了。
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豊田おいでん花火大会 進行ディレクター
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毎年恒例の、このお仕事。
今年も最高に綺麗でした。

他にもたくさんの写真が手元に届いていますが、今回はこのくらいにしときます。笑

弊社も社員20名体制になって久しいですが、本当に皆さんすばらしい活躍をしてくれています。
普通の企業からしたら社員20名なんて極少企業になるんでしょうけど、この業界でこの人数は本当に多いんです。
他にも弊社にはフリーの大道具さん(名古屋では希少)が10名くらい、提携会社から10名くらい。MAXで40名くらいの大道具さんが居ます。
ピーク時はそれでも足らず東京や大阪、博多といった大都市から応援に来てもらったりします。

弊社に応援に来てもらう大道具さんには、一度は「組織」に属していた方を、という線引き?があります。
大道具って本当に括りが曖昧で、やはり少し演劇をカジった程度の自称さんも居るんですよね。
舞台は本当に危険で、さらに大道具というポジションは自由度が高い故に間違ったプロセスを踏むと大事故に発展したり、異常に時間がかかったり。
組織の中で厳しく育つ事って本当に重要になってきます。
大きな演目の中で、大勢のベテラン大道具にフォローされて育った大道具さんと、狭い文化の中で独自の聞きかじりの知識や狭い個人的趣向で育ってしまった「大道具さんと言うより何でも屋さん」と、
どちらを使うかは…予算の都合ももちろん大事ですが演目によっては重要になってきます。
私共が目指すのは、日本全国どこに行っても同じ価値感を共有できる大道具である事。
つまりプロである事。
東京の緻密な大道具さんとも、大阪のワイルドな大道具さんとも、博多の優しい大道具さんとも同じ演目で同じ種類の苦労をし、
同じ酒を飲んで、同じネタで笑って、いや不景気だねとかさ、お互いがんばろうねって言いながらお互いまた別のお仕事に向かうような。

名古屋は育つ土壌が少なくなり、今後さらにプロが減りアマチュアさんが増えていきます。
仕事が出きる出来ないって評価はどこから来るのか。そもそも仕事が出来るって定義は?
内容がライトならアマチュアで十分でしょうか?
事故や揉め事が無ければその公演は成功?
本当に?

全国で活躍できる大道具さんを使うという事は、一般で言う「保険」を掛けていると思っていただいた方が分かりやすいかもしれませんね。
自動車で言う所の「自賠責」ではなく「任意保険」みたいな。

先日22年前に作成された地元文楽のセットを組みに行ってきました。
図面は無し。仕込み順も曖昧で、毎年地元の大工さん達が組んでいたそうですが、今年は誰も来てくれなっかたと。
図面が無い独特のセットを初見で組むという事で地元の方からは非常に心配されましたが
弊社の社員は特に問題なく、午前のうちに組み終わって帰ってきました。
ついでだったので少ない写真を基に仮図面を起こして、色々書き込んだ物をサービスでお渡ししてきました。
来年呼ばれないだろうな。笑